スバル EJ20エンジンオーバーホール 始めました

 

ステーションワゴンの王道・レガシィや、WRC直系マシン・インプレッサなどで根強い人気を誇るスバル車は基本性能が高く、回転バランスの優れた水平対向エンジンなどで、目の肥えたファンが多く、1台の車を永くお乗りになる方が多いメーカーです。

しかし、わずか2000ccという排気量で高出力を達成しているこのエンジンは元々負担が多く、走行距離が増えてきたり、チューニングやサーキット走行によるエンジンへの負荷、オイルや冷却水の管理を怠るとたちまちブローの恐怖にさらされることがあります。(店主の経験上)

そこで、KNSではスバルEJ20エンジン向けの、ツボを押さえたオーバーホールメニューをご用意しました。

EJ20エンジンをよく知る店主(実績100機以上)が、オーバーホールの内容をEJ20の弱点である腰下(クランク、コンロッド、ピストン)に絞り、できるだけ安価で安心できるエンジンを製作いたします。走行距離が延びてきた車(9万キロを超えた車)、サーキット走行やチューニングをされている車、中古車を安く買ったが素性の分からない車などに最適です。エンジンブローする前に、乗り換えるより安い予算で安心を買いませんか?


基本工賃 シングルターボ26万円 ツインターボ28万円(基本油脂類込み)
表示価格はすべて税別となります。

基本作業内容詳細

1)エンジン取外し
2)ヘッド取外し
3)腰下分解洗浄測定(※1)
4)腰下組み立て(※2)
5)ヘッド洗浄、カーボン落とし
6)ヘッド面測定(※3)
7)ヘッド組み立て(※4)
8)エンジン組み立て(※5)
9)エンジン搭載 完成

(※1)程度により各メタル類、ピストン、コンロッド、クランク交換を行います。別途部品代が必要になります。
(※2)程度、要望によりブロックボーリング、ピストン&コンロッド交換および重量合わせを行います。別途工賃、部品代が必要になります。
(※3)程度により分解修正面研を行います。別途工賃が必要になります。
(※4)程度によりバルブ摺り合せ、シム調整、バルブシール交換を行います。別途工賃、部品代が必要になります。
(※5)各シール、ガスケット類は基本的に全て新品を使用します。別途部品代が必要になります。

※工期は部品待ち、外注作業待ちを除く、実働10〜15日程度です。

 

別途工賃例明細

1)ピストン、コンロッド重量あわせ(誤差1g以内) 8千円/1台分
2)ブロックボーリング  4万円/1台分
3)バルブシートカット&摺り合せ 2万円/1台分
4)バルブシム調整 500円/使用枚数

※別途工賃の一部は外注になるので目安とお考え下さい。
※部品代は状態によりますが大体3万〜8万円程度です(ガスケット一式、各メタル類、ピストン、コンロッド、クランク)。

その他、追加作業応じます。また、ついでにできる作業は作業工賃サービスです。
例 クラッチ交換、タイミングベルト交換、ウォーターポンプ交換、点火プラグ交換、など

 

作業例

車両)
走行88,000キロ GC8インプレッサ

故障内容)
サーキット走行後エンジン異音、メタルブロー

作業内容)
エンジン脱着、ヘッド脱着、腰下分解、クランク交換、コンロッド2本交換、各メタル交換、オイルポンプ交換、ヘッド左右修正面研、タイミングベルト交換、ウォーターポンプ交換、各ガスケット類交換、その他

詳細)
お客様がサーキット走行後、カンカンと打音がしたので当ガレージに入庫。分解すると、コンロッドメタルが完全に流れてしまい、ピストンがヘッドに接触。ピストンへのダメージは最小だったので再使用し、ヘッドのみ修正面研を施し再生。恐らくサーキット走行により油温が上昇しメタルが損傷したと思われます。


車両)
走行95,000キロ SF5フォレスター

故障内容)
走行距離過多により出力低下 オーバーホール依頼

作業内容)
エンジン脱着、腰下GDBインプレッサブロック換装(中古品)、ピストン交換(ノーマルオーバーサイズ)、ブロックボーリング、各メタル交換、タイミングベルト交換、ウォーターポンプ交換、その他

詳細)

高速道路を多用されるお客様から、『永く乗りたいから』という依頼でエンジンオーバーホール。たまたま中古のGDBの腰下を入手したので、強度的にも有効なこれを使用。ピストンの形状が違うため、純正のオーバーサイズを使用し、メタル類はGDBの物を使用。しかしノーマルを分解してみると、コンロッドメタルが危篤状態であった。

お客様が仕事で車両を酷使するため、メンテナンスは車検のみ、とのこと。オイル管理を怠った結果です。



車両)
走行10万キロ BH5レガシィ

故障内容)
サーキット走行後エンジンブロー、修理+チューニング依頼

作業内容)
エンジン脱着、ピストン、クランク交換(2.2L排気量アップキット使用)、コンロッドGDB用交換、ヘッド修正面研、ポート研磨、燃焼室容積調整、ピストン&コンロッド重量合わせ(1g以内)、プーリー、クランク、フライホイルバランス取り、タービン交換などその他いっぱい!

詳細)

エンジンブロー修理のついでにチューニング。やはりコンロッドメタルがご臨終でした。オイル管理は問題なかったがサーキット走行による負荷がダメージを与えたと思われます。ポート研磨や重量合わせなど色々作業した車両だが未だ作業中に付き仕上りが楽しみな車です。



車両)
走行11万キロ BE5レガシィ

故障内容)
高速走行中、突然のエンジンブロー 業者様より依頼

作業内容)
白煙を吹きながらの入庫でした。エンジンは辛うじてかかるがアイドリングが続かず、異音もひどかったので降ろして分解してみると、ピストン、コンロッドがこの状態でした。

詳細)

オイル管理を怠ったため、コンロッドメタルが焼付き、折れてしまいました。
折れたコンロッドがブロックを叩き、ピストンがヘッドを直撃していたので、再使用不可。こうなってしまったら手の施しようがありません、こうなる前に前兆があったはずですが…

このエンジンは全損です。リビルトエンジン、作業工賃などを計算すると中古のレガシィが買えてしまいます。


(c)KNS 2004